琵琶湖紀行 2004/6/12-14
車で訪ねる琵琶湖湖畔の歴史の町 大津、彦根、長浜
       大津プリンスホテル 38階、136m           湖畔のヴュルツブルクハウス
ホテルに駐車して、梅雨に濡れる湖畔を歩く。ホテルの近所にあるドイツレストラン・ヴュルツブルクで1680円の噂のランチをとり、南へ歩いて、膳所城址公園に行く。
  膳所城址公園                    城址石碑    城の門を移設した膳所神社表門
この近くの大津城は山から覗き見され、関ヶ原の合戦(1600年)でいとも簡単に陥落した。そこで家康は湖に突き出た地に要害堅固で風雅な水城の膳所城を造った。公園の向こうに近江大橋が見える。公園には城の跡形は何も残っていないが、膳所城の本丸にあった城門が公園の西300mのところにある膳所神社の表門に転用されている。
    京阪電車 膳所本町駅       唐橋前駅           電車の車内
神社すぐ西側に京阪電車(石山坂本線)の膳所本町駅がある。500円の一日乗車券で電車に乗る。
 近江八景「石山の秋月」の月見亭・芭蕉庵   珪灰石の石山と多宝塔     石山寺の本堂
電車の終点、石山寺駅を下車し、瀬田川に沿って西岸の参道を南へ800m行くと、石山寺に着く。石山寺は石山の上に建つ真言宗/弘法大師・空海の寺(749年)である。紫式部はこの寺にこもって源氏物語を書いた。芭蕉はここを訪れて歌を詠んだ。近江八景の「石山の秋月」は寺の月見亭から瀬田川を見下ろす方向の月の景色である。
      近江八景「瀬田の夕照」の唐橋       近江八景「堅田の落雁」の浮御堂
石山寺駅から一駅の唐橋前駅の東150mに近江八景「瀬田の夕照」で有名な唐橋がある。
二日目、車で移動し、大津市の中心部から北方10kmの琵琶湖西岸にある近江八景「堅田の落雁」で有名な満月寺の浮御堂に立ち寄る。芭蕉がここで1691年に「鎖明けて 月さし入れよ 浮御堂」と詠った。中国の瀟湘八景(しょうしょうはっけい)をモデルに近江八景を作り、それを真似て金沢八景(横浜)が作られ、広重が絵にして著明になった。時間がなく、「三井の晩鐘」の鑑賞は断念した。
瀟湘八景(中国) 近江八景 金沢八景
瀟湘の夜雨 唐崎の夜雨 小泉の夜雨
遠寺の晩鐘 三井の晩鐘 称名の晩鐘
遠浦の帰帆 矢橋の帰帆 乙舳の帰帆
山市の晴嵐 粟津の晴嵐 洲崎の晴嵐
洞庭の秋月 石山の秋月 瀬戸の秋月
平沙の落雁 堅田の落雁 平潟の落雁
漁村の夕照 瀬田の夕照 野島の夕照
江天の暮雪 比良の暮雪 内川の暮雪

琵琶湖大橋を渡って、栗東ICから東名に入り、彦根城の二之丸駐車場に直行する。彦根城は現存する本物の城であり、国宝ある。関ヶ原の合戦で功のあった井伊家が、彦根城の東2kmにある石田三成の佐和山城の城主になり、佐和山城、安土城、大津城、小谷城、長浜城など琵琶湖周辺の旧城を破壊し尽くして、その石垣、建物を集めて再利用し、彦根城を築いた。
         超豪華な破風を持つ彦根城天守  登りが厳しい表坂(上) 廊下橋と天秤櫓(下)
近江八景を模した大名庭園「玄宮園」にある「鳳翔台」の茶室に上がり、お茶と銘菓「埋れ木」を頂きながら庭園を鑑賞する。
彦根の城下町「夢京橋キャッスルロード」
彦根の城下町でショッピングをし、さざなみ街道を通って、彦根の北10kmの長浜の北ビワコホテル グラツィエに入る。

 長浜港の遊覧船乗り場とヨットハーバーの中にある北ビワコホテル・グラツィエ
ホテルでフランス料理の夕食をとり、夕方7時半にホテルのマイクロバスで山東町の天の川へ行き、源氏蛍が乱舞する幻想の世界に見入る。デジカメで3脚、手動バルブ撮影したが、上の写真のとおり、真っ黒の画面に点が散らばった画像となり、蛍の撮影は難しい。
長浜城 秀吉出世城
三日目、車を豊公園駐車場に置き、長浜城天守閣・長浜歴史博物館を見物。長浜駅西駐車場に車を移動して長浜の町を散策する。長浜城は秀吉出世城である。功績によって信長から浅井長政の領地と小谷城を貰い、今浜の地に城を築き、地名を長浜に改名した。長浜は歴史とロマンに溢れる町である。
日本最古の現存する駅舎 旧長浜駅舎(長浜駅西駐車場に隣接)
長浜の町「北国街道」  吉野の「のっぺいうどん」  浜いちの長浜の漬物
油甚の量り売りの胡麻油   丸喜屋の豊公(秀吉)もなか
北国街道を散策し、長浜の名物「のっぺいうどん」を食べ、長浜の漬物、量り売りの胡麻油、豊公もなかを買う。
長浜の曳山
長浜の曳山(ひきやま)まつりは日本三大山車祭として知られる。曳山博物館に立ち寄り、勉強する。秀吉の時代から始まった長浜曳山祭は、毎年4月9日から17日にかけて行われる長浜八幡宮の春の例大祭。絢爛豪華な曳山の上の舞台で演じる6〜12歳の男子による子供狂言は見事な物である。曳山は、長さ6.55〜9m、高さ7m,重さ5〜6tとでかい。13台あり、毎年4台が出場する。出場する山が博物館に保管・展示されている。
長浜を出発、長浜ICで北陸自動車道に入り、東名の横浜町田ICを出て、帰着。