いたち川に架かる野七里の橋 2008/06/30
 横浜市栄区の野七里谷に流れる「いたち川」は鎌倉の裏山から発し、環状4号線(原宿六浦線)に沿って北に下り、大船付近で「柏尾川」に合流、次いで藤沢駅付近で「境川」に合流して江の島で相模湾に流れ出る。
 野七里付近のいたち川では、高速横浜環状南線(横環南)の建設、環状4号線の拡張、自然景観の川づくりのための護岸改修、橋の架け替等の工事が進められている。興味をそそるので、工事現場付近に架かる橋を散策した。
 野七里付近のいたち川と橋は右の地図のとおりである。地図上方(北)が下流である。環状4号の神戸橋交差点付近で大がかりな工事が行われている。下流側の千載橋から上流に向かって順番に橋の写真を以下に示す。
        野七里付近のいたち川と橋
              2008年現在のいたち川
昭和25年(1950)頃は 庄戸掘り、野七里掘り、長倉掘りがあったが、昭和40年代の宅地造成等によって殆どが埋没した。

                    千載橋(せんざいばし)  前方は千載橋交差点


                      経堂橋(きょうどうばし)  左が南
この堀は土地造成によって埋没した庄戸掘りであり、庄戸の雨を集めている。


ほたる橋
上郷地区センターの建設に伴って新しくできた橋  右側が上郷地区センター


          
         いたち川の谷戸 昭和25(1950)年頃
     (いたちかわら版32号 2006年 から引用・編集)
昭和25年頃は、この付近のいたち川に沿ったところは山また山であった。環状4号線(県道23号、原宿六浦線)は昭和18(1943)に軍用道路として作られた。
点線:昭和40年代の宅地造成等によって埋没した川・堀

上郷橋(新) (かみごうばし)
上郷地区センターの建設に伴って新しくできた橋。川も蛇行解消と自然景観面から新しく作られた。
従来の上郷橋(現)がなくなるため、新しいこの橋が上郷橋の名を引き継ぐ。













人道橋1

私用農道である。





左の欄干と2本の土管:上郷橋(現) (かみごう)
右の土管:神戸橋(ごうど)
中央左より:神戸橋交差点  環状4号は左:大船、右:金沢八景

いたち川は蛇行しながら右(南)から左(北)へ流れる。

横環南(よこかんみなみ)の建設、環状4号線の拡張、いたち川の自然景観の川づくりのためにいたち川の護岸改修、橋の架け替等の工事が進められている。

左の道路の上郷橋はコルゲートパイプを埋設後、盛土されて橋が消滅する。神戸橋も架け替えのための迂回路工事中である。
上郷橋手前からすぐ左へ蛇行する川は埋められてなくなった。
この上に横環南の陸橋が作られる計画である。


計画の詳細は分からないので、どうなるのやら気になるところ。











上郷橋(現) (かみごうばし)
手前が上流

橋が消滅寸前。










上郷橋(現) (かみごうばし)

下流側








神戸橋(ごうどばし)
手前が下流

環状4号線の拡張による建て替えが予定されおり、コルゲートパイプ埋設し、盛土して迂回路が作られつつある。






野七里谷(のしちりやと)

いたち川の谷を挟んで、向こう側が庄戸、こちら側が野七里
左が北、右が南で金沢八景方向

庄戸の中央の緑地と野七里の撮影場所は高速横浜環状南線(横環南)予定地。

横環南は前方の山の裏の釜利谷JCTからトンネルを通って、中央緑地の下部で地表に出て、上郷橋、神戸橋の所でいたち川の谷に架かる橋を渡り、撮影場所よりも少し下方で再びトンネルに入る。
上郷橋交差点から西ヶ谷団地に至る道路は上郷公田線(公田バイパス)になり、横環南の上を通る。撮影点の地表は上郷公田線、地下は横環南になる。







野七里橋(仮名) (のしちりばし)


土地造成によって埋没した野七里掘りの水が向こうから来てここでいたち川に合流し、左へ流れる。

ここには鎌倉カントリークラブの東側の水が集まる。
橋は名無しである。通称があるかもしれない。



野七里掘り


野七里の遊水地の東側を下り(左写真)、堀に流れ落ちて前方の野七里橋に流れ出る(右写真)。











人道橋2
手前が上流側

農道である。
左が遊歩道。









うぐいす橋
手前が下流側

農道、山道である。
右が遊歩道。









仮設橋
手前が下流

右は遊歩道
左は山の岩壁、ここに穴を掘った貯蔵庫があり、ここに渡るための私用橋










白山橋(はくさんばし)


環状4号から庄戸へ渡る橋。










昇龍橋(しょうりゅうばし)
手前が上流側


神奈川100選の橋

横浜で一番古い石橋、明治時代の作の単眼の眼鏡橋である。
左が遊歩道、右が白山神社跡。鎌倉幕府の鬼門を守る白山神社に渡る橋だったが、土地造成に伴う白山神社の移転により無用となった。










権現橋(ごんげんばし)

遊歩道の人道橋








人道橋3



遊歩道の人道橋
名無し

無名の橋








無名の橋


新しい造成地に渡る橋
通称があると思われる。



朝比奈下橋(あさひなしもばし)

環状4号から朝比奈台団地に入る橋。
この橋の下は本流の地下水路とこの近所用の地上水路からなり、橋の機能は不要になった。



この上流側の地下水路で川は分岐し、本流は杉の木橋、支流の長倉掘りは朝比奈台橋に至る。










長倉町(朝比奈台団地)を野七里側から見る。
左:大船、 右:金沢八景



長倉町と野七里をいたち川の谷が分けており、朝比奈下橋が見える。










朝比奈台橋(あさひなだいばし)



手前が上流、横浜自然観察の森から流れ出てくる。
橋の左側(上流側)には欄干があるが、右側はなく、川は遊歩道の地下水路に潜ってしまって見えない。




杉ノ木橋(すぎのきばし)

上流側

いたち川本流の環状4号に架かるうっかりすると見逃しそうな橋である。橋の下から地下水路になり、遊歩道の下を流れて朝比奈下橋の下流で地上に現れる。

Camera : Nikon D70(Lens : Sigma18-200mmF3.5)